2023.12.07

「うまい干物は鮮魚に勝る」を実践。

古くは室町時代を起源とする三津の魚市場(愛媛県松山市)で毎日魚を仕入れ、その日のうちに加工して、全国に出荷する有限会社マキノ海産。鮮度と加工技術の高さを誇る同社の代表取締役社長 槇野 洋介(まきの ようすけ)さんに、瀬戸内の干物づくりにかける思いを語っていただきました。

2023年10月23日(月)放送 「『22_Ehime』モノ・がたり」より抜粋
聞き手 南海放送ラジオ「Tips」プレゼンター 百合田 彩

今回お話を聞いた方
有限会社マキノ海産 代表取締役社長
槇野 洋介さん
Yosuke Makino
有限会社マキノ海産は平成4年の会社設立以来、新鮮な瀬戸内の魚介と独自の加工技術を使い、一夜干しやちりめん、珍味などを自社工場で製造し全国へ発送している。
有限会社マキノ海産は平成4年の会社設立以来、新鮮な瀬戸内の魚介と独自の加工技術を使い、一夜干しやちりめん、珍味などを自社工場で製造し全国へ発送している。
百合田 最初に㈲マキノ海産についてご紹介いただけますか。

槇野  当社は、昭和47年6月に現在の会長が個人で創業し、平成4年10月に有限会社マキノ海産を設立、同時に干物工房を作りました。毎日、三津の魚市場で魚を仕入れ、その日のうちに加工して、地元はもちろん全国に出荷しています。
鮮度にこだわっていて、キャッチフレーズの「うまい干物は鮮魚に勝る」を実践しています。伊予鉄髙島屋や松山空港スカイショップ、また東京の香川・愛媛せとうち旬彩館(東京都港区新橋2-19-10 新橋マリンビル1・2F)などにも商品を卸しています。
百合田 キャッチフレーズは「うまい干物は鮮魚に勝る」ですか。鮮度にこだわって、そして干物にすることで、ぎゅっと魚のうまみを閉じ込めているのですね。
マキノ海産さんは22_Ehimeにも4商品を出品されています。それではご紹介していただきましょう。 まずは、伊予の一夜干し、送料税込みで4,600円。どのような商品ですか。

槇野  このセットは大変人気がありまして、愛媛のマダイ、脂ののった霜降りアジ、肉厚で食べごたえのある甲イカのセットになっています。中でも肉厚の甲イカは、さっと炙って醤油とマヨネーズで食べれば、たちまち食卓は居酒屋に変身します。
百合田 いやぁたまらないですね。見ただけで日本酒が飲みたくなります。
続いての商品が、瀬戸の一夜干し、送料税込みで5,500円。この商品も一夜干しですね。

槇野  はい。こちらはアジやタイのほかにカマスやタチウオを入れています。魚種の豊富な瀬戸内ならではの魚をアソートしていますので、干物の食べ比べが出来ます。
百合田 干物の食べ比べなんて贅沢ですね。
3つ目は、瀬戸内海で採れたちりめんを鮮度そのままに小分けパックにしたちりめんパック、送料税込みで5,500円。
百合田 4つ目は、ちりめんひしをセット、送料税込みで5,940円。

槇野  このちりめんひしをセットは、瀬戸内海で採れたちりめんと、内子町の老舗 森文醸造のひしをとゆず味噌のコラボ商品です。ごはんのお供として最適ですよ。

百合田 今、新米の時期ですし、本当にごはんが進むでしょうね。先日、カマスをいただいたのですが、このカマスそのものが立派で、焼いたら身がふっくらしていて、油ものっていて、ご飯も進むし、本当に美味しくいただきました。こうした商品の開発にはご苦労、それから知恵が詰まっているのではないかと思いますが、いかがですか。
槇野  主に会長が早朝に市場で魚を仕入れ、その日のうちに加工していますが、魚種や油ののり具合で、塩分濃度や塩水への漬け込み時間を変えて最適な塩加減にしています。ですから、実はマニュアルやレシピはなく、全て経験によるものです。

百合田 マニュアルやレシピがないとは、まさにプロのお仕事ですね。

槇野  それから、魚をすすぐ水は、独自の配分を施した酸性水やアルカリ水を使います。そのことで美味しさを保ち、匂いや臭みを防ぎ、殺菌もできます。また、魚を干すのに天日干しではなく、機械乾燥で行っています。その理由は、1年を通して品質が安定し、美味しい干物ができるからです。

百合田 私がいただいたカマスも魚独特の臭みを全く感じなかったです。
槇野  また、鮮度へのこだわりから、ご要望により、その日に仕入れた魚をその日に加工し、冷凍せず、その日のうちにお取引様に出荷させていただくことも可能です。

百合田 即日出荷とはすごいですね。最後に今後の目標や直近のお知らせなどありましたら教えてください。

槇野  現在、愛媛県や愛媛県観光物産協会と協力して県外の催事に積極的に出展しています。安心安全な愛媛の美味しい干物を全国に発信し、マキノ海産やマキノの干物をブランド化していきたいと思っています。キャッチフレーズの「うまい干物は鮮魚に勝る」をこれからも実践していきたいですね。

百合田 本日のゲストは有限会社マキノ海産 代表取締役社長の槇野洋介さんでした。ありがとうございました。